食品工場での短期アルバイトを体験
私が経験したアルバイトで印象に残っているのが、食品工場でのアルバイトです。
そのアルバイトをしたきっかけは、年末年始に部活がしばらく休みになったこと、そしてお金が欲しかったこと、ほんとに単純です。
それまでアルバイトの経験がなく、やってみたいとは思っていましたが、普段は部活が忙しく踏み出せないでいました。
そこで年末年始限定の、日雇いバイトを探してみました。
探したのが直前になってしまったことや、高校生であることなどが影響して、なかなか応募できるものが見つかりませんでした。
そういった中で、工場のアルバイトを見つけました。
この工場はパン・洋菓子・和菓子などを作成している工場です。
年末年始は人員不足になるらしく、電話で事前連絡して、当日直接現地に行けばよいというものでした。
ぎりぎりに探したのにもかかわらず、働くことができました。
しかも食品工場の中を見てみたい、という思いがあったあたしにはぴったりでした。
初めてのアルバイトがスタート
アルバイト当日、受付を済ませると白衣に着替えます。
そしてその場で割り振りが決められて、担当する場所まで移動します。
何を担当するかは当日までわかりません。
1日中同じ場所で働くとも限らず、途中で移動することもあります。
初めてのアルバイトで、めちゃめちゃ緊張している中で最初に割り振られたのは、「バナナの皮をむく」という作業でした。
有名な、ま〇ごとバナナの作業工程の一つで、とにかくひたすらバナナの皮をむきます。
大きなバナナの場合は、先をちぎって長さを揃えます。
それをひたすら続けるのみです。
このときは、3時間バナナの皮をむき続けました。
単純作業なので、飽きると言えば飽きるのですが、だんだん変なテンションになってきます。
向けた皮の形がきれいとか、このバナナのフォルムは美しいな、とか変なことを考え始めてしまうのです。
でもそうやって自分なりにテンションを上げていかないと、心が折れそうになります・・・。
バナナの皮むき以外の仕事も経験することに・・・
その他にもいろいろやりました。
イチゴがまるごと入っている、雪〇娘という商品の製造ラインに配置された時には、ベルトコンベアーを流れていくお餅の皮の上に、イチゴをのせます。
とにかくのせます。
ひたすらのせます。
これも2時間はやったと思いますね。
生クリームを絞る作業もやってみたかったのですが、それは難易度が高いようで、社員さんのお仕事でした。
なので日雇いの人がやるのは、ほんとの単純作業という内容になるようでした。
他には、スポンジ生地を型で、丸くくりぬくという作業がありました。
大きなスポンジ生地が5枚くらい重ねられていて、そこからひたすら丸く生地をくりぬきます。
くりぬいた生地は、他の人がベルトコンベアーを流れる商品に一枚一枚置いていきます。
これもひたすら単純作業です。
「この1枚から何個の丸がくりぬけるか選手権開催!」
みたいなことを考えて、己を鼓舞しないと心がやられます。
製造工場は寒かったり暑かったりと極端な場所が多い
初日やった作業はこんな感じでした。
いずれも洋菓子の製造ラインのお仕事でした。
洋菓子の製造ラインは、ライン全体が冷蔵庫みたいになっていてとにかく寒いんです。
そんなことは全然知らなかったので、普通の室温にいるくらいの格好で行ってしまい、めちゃくちゃ寒い思いをしました。
別の日には、パンの製造ラインに配属されたこともありました。
こちらは、洋菓子のラインとは逆に暑いくらいなんです。
その日になってみないとどこに配属されるかわからないので、すごく寒い思いをしたり、汗いっぱいかいたりしていました。
廃棄量が多いのも工場の特徴
ラ〇チパックのラインに配属されたときに驚いたのは、とにかく廃棄量が多いことです。
食パンの白い部分だけを使うので、周りの耳は捨ててしまうわけです。
かなりの割合で捨てる部分が出ます。
見ていてビックリするくらいです。
しばらくはラ〇チパックを食べるたびに、捨てる部分が多いことを思い出し、なんとなく心が痛い思いをしていました。
働いたのは4日間で、私はこれ以外に、鏡餅の製造ラインでのアルコール消毒作業や、ベルトコンベアーを流れてくる製品の、形が悪い不良品を取り除く作業などをやりました。
不良品を取り除く作業のラインにいた社員さんは、ユーモラスな人で「おー、形悪いやつは好きなだけ食べていいぞ」と言われました。
本当はいけないらしいですが、あたしも何個かいただいちゃいました。
他の学生風の男性は、気持ち悪くなるんではないか、と思うくらい食べまくっていました。
大変なことばかりでなく、美味しいこともありました!
工場の中に社員食堂がありました。
日雇いバイトの人も、そこを利用することができました。
普通にスーパーで売っているような、包装されたパンが置いてあり、自由に食べられるようになっていました。
これはかなりうれしい!
と、昼休みだけではなく、仕事が終わった後もここぞとばかりにいただきました。
ちなみに日雇いバイトの人が、社員食堂の調理補助(盛り付け)にも配属されるらしく、その作業が一番楽だそうです。
このバイトの面白かったことは、有名商品の裏側を知ることができたということです。
ま〇ごとバナナのバナナは、手作業で向いているとは、結構原始的なんだなと思いました。
今でもお店で製造にかかわった商品をみかけると、アルバイトした時のことを思い出します。
立ちっぱなしでの単純作業がひたすら続くので、結構しんどかったですが結構楽しんでやっていました。
この工場は24時間稼働していて、夜の日雇いバイトもあります。
こちらは睡魔とも戦う必要があり、相当しんどいらしいです。
お給料は大した金額ではありませんでしたが、いい思い出になっています。