子供を授かった後も仕事は続けたかった
妊娠が分かった時、私は某金融機関に勤めていました。
妊娠が分かりすぐに、悪阻が酷くなり仕事を早退したりお休みを貰ったりが増えていきました。
職場の方は、育児のベテラン主婦から独身男性までいました。
皆祝福してくれて、とても理解してくれる職場環境ではありました。
ですが、妊娠を経験している方々は悪阻が全くなく、妊娠中バリバリ仕事をしていた人が多かったです。
そのため、内心は早退したり休んだりしていることを、良く思っていないんじゃないかと不安にもなりました。
毎日、気持ち悪く食べられない・・・。
匂いを嗅いだだけでも吐いていました。
産婦人科でも、重度の妊娠悪阻と診断されました。
傷病手当の申請をしつつ、悪阻が落ち着くまではお休みを頂きました。
店長や他のスタッフも、快くお休みすることに承諾してくれました。
有給も20日あったのを全て消化しました。
こんなに毎日吐いて休んでいるのに、家事も出来ない。
毎日、旦那のお弁当を作っていたのも出来ない。
精神的にも、自分はなんてダメ人間なんだと責めていました。
感情的になり涙することも・・・。
仕事をせず、家にいて社会との繋がりがないと、こんな風になってしまうんだなと思いました。
同じ時期に第二子妊娠した友人とLINEで相談しあい、励まし合うので救われました。
赤ちゃんをお腹で育てているだけで立派なことなんだと言い聞かせ、なんとか安定期へ。
仕事を辞めるか、続けて育児休暇をもらうか・・・
18週に入り、私の体調は復活していき、長い長い悪阻が終わりました。
悪阻が終わったら、仕事に戻るという予定でした。
ですが、すっかり体力は落ちて、もう仕事行きたくないなと思うようになり、何度も旦那と相談しました。
今辞めてしまったら、育児休暇でお金を受け取ることが出来なくなります。
約5年間働いてきた職場を離れるというのも、相当な覚悟が必要でした。
でもこれからお腹が大きくなっていくのに、働きに行けるのだろうか・・・。
多くの女性は妊娠中も働き産休、育休を取るのが当たり前になっている世の中で、自分はこんなに甘えてていいのだろうか・・・。
いろんな葛藤がありました。
一番不安だったのは旦那の稼ぎだけで生活していけるのか、ということでした。
きっと私の月20万円ほどの給料が無くなれば、きっと生活は苦しくなる。
この頃から、貯金を切り崩した生活を始めていました。
続けて働くべきだったかもしれませんが、私は自分と赤ちゃんの為に仕事を辞めることを決意しました。
電話で店長にその旨をお話すると、分かりました、と承諾してくれました。
ああついに言ってしまった。
もう引き戻すことは出来ないんだなと思いながら、荷物の整理と最後の挨拶へ行きました。
久しぶりだね、悪阻辛くて可哀想だったね。
赤ちゃんは順調?など皆優しく変わらず接してくれました。
私が辞めるのを寂しがってくれて、私がいなくて大変だったよ、と言ってくれるのが本当に嬉しかったです。
そんな嬉しさと同時に、申し訳ない気持ちも少なからずありました。
他にも、育休でお金貰わなくていいの?
と心配もされたりもしました。
そんな声に、赤ちゃんのことを考えてゆっくりすることにしました、と言うしかなかったです。
皆からの手書きの色紙、プレゼントを頂きとても嬉しかったです。
私からも菓子を配り職場を後にしました。
落ち着いたら戻って来てね、と言ってもらい嘘でも嬉しかったです。
寂しい気持ちを引きずりながらも、密かに憧れていた専業主婦になりました。
専業主婦になり、気分もリフレッシュ!
体調も落ち着いたので、マタニティ旅行に行ったりもしました。
3ヶ月ほど引きこもっていたので、とても楽しくリフレッシュ出来ました。
旦那のお弁当作りも再開し、家事が出来て心にも余裕が出ました。
とにかく悪阻中は、食べることが出来なかったので食べれる幸せを感じ、食欲がすごく出産までに17キロも肥えてしまいました。
産婦人科の先生にも注意され、食事指導もされました。
しかし太ったことは関係なく、無事に可愛い女の子を出産しました。
仕事を辞めて、出産・・・そしてお金が減っていく現実
お祝いをたくさん頂きましたが、その分お返しの内祝いを用意するのが大変で、色んなことにお金がかかり始めました。
何としても出したかった母乳・・・出ない・・・。
初めての育児に悩み悩み、悩んででも仕方ないのでミルクに移行しました。
自分の体力は復活しましたが、ミルク代は馬鹿にならないなと思いました。
私たち夫婦の食費より高い出費でした。
可愛い我が子を育てるには仕方ないことと思いましたが、お金がとにかく毎月足りないんです。
今頃、育児休暇で毎月10万でも出ていたらどれだけ生活が楽だったか・・・。
後悔しても仕方のないことですが、それでも後悔せずにはいられません。
ついに貯金も底をついてしまい、私は憧れだった専業主婦は諦め、産後6ヶ月でパートにでることとなりました。
もし育児休暇を取っていれば、あと半年は娘と一緒に過ごせたのにと、後悔しました。
後悔しても仕方ないことなのですけどね。
今はパート収入を得ながら、家事と育児に奮闘しています。
後悔もしたけど、これはこれで良かったのだと言い聞かせています。