現役保育士による、保育園選びのポイント!
私は現在、保育士として働いています。
新しく保育所保育指針が改定されたことに伴い、多くの研修に参加した現役職員から見て、こどものための保育園とは、どんなものがいいのかというのを伝えたいと思います。
保育園の園庭設備が整っていることの重要性
子どもたちは、外で遊ぶのが大好きです。
季節関係なく汗だくになるほど遊びこみ、お部屋に戻るのを嫌がるほどです。
そんな子どもたちが、毎日あそぶ園庭は、保育園にとってとても重要です。
まず、見てほしいのは高低差があるかどうかです。
平なグラウンドに、遊具が少し端っこにあるようなところは「軍隊の庭」と呼ばれ、今はあまり好まれません。
もっとも好まれる園庭には、大きな山があったり巨大なアスレチックがあったり、大人が見てもわくわくするような場所です。
丸太が斜めにたててあり、そこを上るなどの遊びは、親からみれば大けがにつながりそうで、敬遠されがちです。
しかし、そのような園庭のある保育園には必ず、事故を起こさない、プロフェッショナルな保育士がそろっていますので安心してください。
もし不安な場合は、園開放日のように、園に在籍していない子でも遊びに行ける日を利用して、見に行くことをおすすめします。
ただ、このような理想的な園はまだまだ少ないです。
もし園庭が平面でも、散歩によく行くかどうかはしっかり確認してください。
散歩に行くことを重視しているのであれば、平坦な園庭であっても、散歩でさまざまな経験が得られるので、いい保育園だと思います。
ちなみにわたしが依然働いていた園は、決まりが多く、平な平面の園庭であり、散歩も禁止のところでした。
大人からみても、毎日遊ぶには飽きてしまいそうな環境の保育園は、まだまだ存在しますので注意してください。
コーナー保育が導入されているかどうか
コーナー保育とは、一つの大きなフロアの中で、イスやブロックなどで遊びのジャンルによって、空間が区切られている場所で行われる保育のことです。
子どもたちが、自分でおもちゃやあそびを選びながら楽しめます。
その空間には、同じ遊びをしたくて自然と集まった友達もいるので、自然と遊びがこどもたちの間で展開されます。
これにより、集中して遊ぶ子供が多くなります。
また、自分で使ったものを、しっかり片付けてから次の遊びにいくことが身に付きます。
人として、大切なことも自然と身についていきます。
逆に、一つの部屋でブロックだけが出されている保育園もあります。
「これであそびなさい」とでもいうかのような環境だと、おもちゃが限られ、ひとりひとりの使える分も減り、ただストレスを感じてしまいます。
このような環境の保育園は、あまりおすすめできません。
保育園に通う子どもの言動を観察する
園で、毎日過ごしているこどもは、いわば保育者の鏡です。
園開放日に遊びに行ったときに、元気にあいさつする子が多ければ、保育者たちも素敵な挨拶が毎日できるのだと思います。
また、泣いている子に優しい言葉がかけられる子が多ければ、こどもに寄り添える保育者が多いのだと感じられます。
反対に、外部の人に興味を示さなかったり、子ども同士の会話がすこしきつく感じたときは、その園の保育者間の人間関係や人柄を疑ってください。
近年、保育者による子どもに対する悲しい言動がニュースになることが多く、私自身悲しいです。
わが子を、より良い園に預けたいと思うのであればこそ、ここを着目してください。
保育園施設に「食う」「寝る」「遊び」がすべて整っている
この欄は、主に0~2歳の、お子さんを預けたいと考えている家庭に向けて記載しています。
まだまだ1日の生活リズムが整わない乳児だからこそ、眠いときに眠れ、お腹がすいた時に食べることが出来、遊びたいときに遊べる環境が、しっかり整っているかが最も重要です。
たとえば、0歳の部屋には、必ず布団が敷けるスペースを、必ず確保しておかなければならないとわたしは思います。
まだ眠ることが大切な時期に、そのような環境が整っていないと、かなりのストレスが溜まってしまうからです。
また、布団や段ボールの家など、ひとりでゆったり過ごせる空間があるかどうかも大切です。
1日の半分以上を保育園で過ごす子どもたちは、いつでも元気に遊びまわるわけではありません。
大人のように、休憩をとったり、一人になりたいと思うこともあります。
そのようなときに、安らげるようなスペースがあることで、こどもの気持ちは安定しやすくなります。
以上が保育園選びのポイントでした。
これら4つのポイントは、あくまで個人の基準であることはご承知ください。
噂や話を聞いただけでは、その保育園のことは分かりません。
何度か気になった保育園に、見学に行くことが1番です。
上記のポイントが、少しでも、保育園選びの参考になればいいと思います。